ACTと森田療法は同じ
ACTと森田療法は実は同じ。
ふろむださんの以下の記事を読んでACT(第三の認知行動療法)を学んでいた。
◆ふろむださん記事
https://fromdusktildawn.hatenablog.com/entry/2018/06/11/110932
◆ACTならこの本
悩みにふりまわされてしんどいあなたへ 幸せになるためのいちばんやさしいメンタルトレーニン [ 志村祥瑚 ] |
すると「あれっ、これって森田療法と同じじゃね?」と気付いた。
◆森田療法ならこの本
流れと動きの森田療法 森田療法の新しい世界 [ 岩田真理 ] |
ACTも森田療法も、あるがままの感情を排除せず素直に認め、当座の目的を達成するために行動すれば気は晴れるという考え方である。
例えば人前で話すのは恥ずかしくて当たり前であり、これを排除しようとせず恥ずかしいながらも話し続ければ気は晴れていくのだと。
そりゃ、誰だって人前で話すの恥ずかしいわ。
なんでそこで薬やねん、と。
Googleで検索すると早速文献が出ていて、ACTと森田療法が酷似していることが指摘されている。
◆ACTと森田療法の類似性に関する文献
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjpm/57/4/57_329/_pdf
驚くべきは、ACTはつい最近 第三の認知行動療法として出現したに対し、森田療法は80年前もに森田正馬という日本人によって考案されていた点だ。
残念ながら、80年前から現在まで日本ではフロイト心理学が幅をきかし、森田療法は主観的で分かりにくい治療法として敬遠されてきた気がする。
私は、精神科はやがて薬物療法の限界が広く知られるようになり、その中でACTと森田療法はこれからますます輝きを増していくのではないかと考えている。
なぜなら、上述したように人生におけるありふれた苦悩そのものを薬で消そうとする発想自体がおかしなものだからだ。
誰だって仕事はきついし、親が死んだらつらい。それを薬で消すのではなく、真正面からぶつかってつらいつらい思いながらも行動していく。そこに人間の進歩がある。
メンタルクリニックで薬もらって、人生乗り切っても本人が変わらなければ、次また同じ問題が出たときに同じことが起きる。
今後、ACTと森田療法が実は同じものであるという理解が進み、両分野の学者、臨床に携わる方が歩み寄り、より大きな実践体系を構築されることを望んでいる。