依存症とメタ認知
自分をメタ認知つまり客観視できる知性は依存性の治療にかなりの力を発揮します。医療従事者も高機能型とステレオタイプ型を区別する必要があるでしょう。
例えば高機能アルコール依存症は自分をメタ認知し、改善策を取ることで破滅の前にふみとどまれる確率が高いのですが、ステレオタイプ型のアルコール依存症の場合、本人は反省していいところまでいってるんだけれども、どうすればいいのか分かっていない。自分をメタ認知できない。真の反省がやや少ない。家族・仕事を失い、ようやく自分に気付き始めるが、まだメタ認知まで至ってない。この場合、傾聴や、自助会に見られる言いっ放し・聴きっぱなしでは足りなくて、専門家の根気強い対話が必要。
アルコール依存症の自助会にはAAと断酒会がありますが、感覚的に母集団のIQが20ほど違う気がしている。
AAが高機能アルコール依存症が好んで参加するに対し、断酒会はステレオタイプのアルコール依存症患者が参加する傾向がある気がします。
AAは理念が抽象的なので、入会の時点でふるい分けられているのでしょう。
医療従事者の姿勢としても、高機能型とステレオタイプ型を分ける必要がある。
高機能型はモンテッソーリ教育のように、本人に気付かせる。彼らは内省して自分をメタ認知して、勝手に気付いて断酒していく。
ステレオタイプ型は傾聴だけでは✖️。患者を客観視した上で精緻な指針を与える必要がある。
冷たいようですが、高機能型とステレオタイプ型を同じ扱いにすると、高機能型の自尊心がひどく傷つき治療が遅れるため区別する配慮が必要だと強く感じております。